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やまはカンタービレ

大学職員として、英文文書の作成や「ヒト」のパフォーマンスを最大化する仕組みづくりを推進しながら、復業としてブログでの発信や英文法講座などを行っています。アインシュタイン・アプローチを実践しています。人の生き方や個性、心理、性質などに強い関心があり、ブログで学んだことや気づいたことを発信しています。趣味はピアノとDDR(日本191位)です!!

医学部受験で起こった奇跡~センター77%で国公立に合格!?~

ごきげんようYAMAHAです。

 

今日は題名の通り、センター試験77%で国公立大学である鳥〇大学の医学部に合格してしまった生徒の話をしたいと思います。

 

私は昨年度まで、某大手予備校で受験英語を教えながら、医学部クラスの担任をしていました。そして、私が大学受験指導をしていた最後の年に、驚くべき奇跡を目撃してしまったのです。

 

最近は東〇医大の受験差別なんかも問題になっていましたが、そのあたりについても少し記事の中で触れたいと思います。

 

☆加熱する医学部人気

そもそも、医学部受験がどのくらい厳しいのかについてお話ししたいと思います。実は、医学部の難易度は年々上がってきています。

 

グローバル化やIT化など、世の中の変化は年々スピードを増しています。変化が大きいということは、世の中の不確実性が高まっているということです。

 

そんな不確実な世の中では、職業選びも慎重になってしまいます。そんな中でも人気が落ちないどころかうなぎのぼりの職種があります。それが「医師」です。

 

受験業界の多くは、医学部の再受験者たちが支えています。彼ら/彼女らは、様々な動機から、医学部を目指しています。

 

自分の体験から「〇〇という病気を撲滅したい」といった崇高な志を持つようになった人もいれば、「いい暮らしがしたい」、「親がなれと言うから」など、千差万別です。

 

年齢層も様々で、20代前後の人もいれば、30代の人もめずらしくありません。50代を過ぎた方も少なからずいます。

 

☆難易度が高くなりすぎた医学部受験

以上のような背景から、医学部の難易度は落ちるどころか年々高まっていると関係者の間では言われています。

 

国公立大学に行こうと思えば、センター試験で最低85%は欲しいところです。900点換算で765点以上ということです。正直なところ、現在の医学部受験業界においては、85%でも受かる確率は高くありません

 

私も受験指導をしていたころは、「センター試験で85%くらいでは正直バクチになるので、コンスタントに87%くらい、できれば9割とれるような勉強をしてください」と口を酸っぱくして言っていました。

 

なぜこんなことを言うかというと、今までに90%を超えていても医学部に受からなかった人をたくさん見てきたからです。90%を超えたのに医学部に受からない…もはや絶望ですよね…。

 

だから私は、90%以上をとって、満を持してあまり差別のない国公立の中では入りやすい難易度を受験することをオススメしています。

 

☆医学部受験で奇跡を起こした男の物語

そんな厳しい医学部受験において、なんと、センター試験77%で国公立医学部に合格してしまった生徒がいたのです。77%というのは、E判定の中でもぶっちぎりのE判定です。

 

例えるなら、普通の高校球児が大谷投手からホームランを打つくらいすごいことです。歴史的な快挙と言っても差し支えがないくらいのレベルです。

 

そんな奇跡を落とした彼なんですが、いかにして大きなビハインドを乗り越えたのでしょうか。ポイントは、メンタルと出願戦略にあります

 

☆最高のメンタルで向かうことができた本番

彼はお医者さんの家庭で育ちました。そのため、医学部を受験することは必然でした。できれば国公立大学に行きたいけど、経済的には私立大学でも進学できる、そんな状況でした。

 

国公立大学の受験を迎える前に、彼に吉報が届きました。なんと、私立大学の医学部に合格することができたのです。彼はこの時点で「もう、俺の受験は終わった!!」と、もはや安心しきっていました。

 

彼はもうその私大に進学する気満々でした。センター試験は全然点数が足りないため、国公立は無理だと半ばあきらめていました。なので、いい具合に肩の力が抜けていたのです。

 

そして、本番当日を振り返って彼はこう言っていました。「今まで4年間(注:浪人生)学んできた分を出し切ろうっていう気持ちでやってきました。」と。これが最高によかったんでしょうね。

 

プレッシャーやメンタルについてん学んだ方ならご存知だと思いますが、プレッシャーが大きい状況下で最も良いパフォーマンスを発揮できるのは、「挑戦」というマインドになっている時です。

 

プレッシャーからマイナスのプッシュを受けるイメージではなく、プレッシャーに対して自らプッシュしていくイメージと言い換えてもいいです。彼は、自然に「挑戦」マインドで本番を迎えることができたんですね。

 

これが大逆転を生み出した第一の秘訣です。もうひとつの秘訣は、「出願戦略」にあります。

 

☆大逆転を狙う際の出願戦略とは

続いて、出願で逆転を狙う際に大事にしたポイントについてお話ししたいと思います。

 

・例年の受験難易度が高くない

まず、例年の受験難易度があまり高くないところを選ぶ必要があります。同じ医学部でも、東大や阪大などと比べたら、地方国公立大学の方が入りやすいですよね。

 

これと同様に、地方国公立大の中でも、センター試験の目安の点数に1~3%程度の差があります。それは、その学校の歴史(旧六医大である など)であったり、地理的なもの(交通が不便 など)であったりします。

 

・受験差別がない

恐らくこれはスーパー大事なポイントです。最近、東〇医大で受験差別があったと思いますが、医学部受験業界では受験差別があることは半ば常識となっていました

 

受験指導をする側としては、これまでの受験生の実力と結果を照合したり、成績開示の情報を収集したり、大学が公表しているデータなどを見たりしながら、総合的に判断します。

 

フェアな入試をしている大学の例でいえば、島根大学長崎大学などがあります。一方で、明らかに点数のつけ方がおかしい大学もあります。佐〇大学とか鹿〇島大学あたりなんかはそうだと思います。(あくまで私の体感であってみなさん自身で情報を収集してご判断ください)

 

そして、今回出願候補として挙げた鳥〇大学は、過去に受験者がいたわけではありませんでしたが、公表しているデータなどから安全である可能性が高いと判断していました。

 

・受験倍率の変動を予測する

実は、センター試験の得点が十分でない場合には、受験倍率の変動を予測することが出願の際の肝になってきます。もちろん、そんなバクチに頼らない点数をとっていただくのが一番なのですが…。

 

実はこの年、〇取大学は入試科目に変更がありました。それまで英数だけで受験できたのに、そこに理科2科目が追加されたのです。

 

冷静になって考えていただきたいんですが、受験の負担が増えるようなド田舎の大学を好きこのんで受ける人がどれだけいると思いますか??私は山陰出身なので当事者として言えるんですけど、山陰って本当不便ですよ!!新幹線も通ってないし、車ないと満足に移動もできないし…。(山陰や鳥〇大学の方スミマセン)

※補足しておくと、それでも私は長閑な山陰が好きです。

 

なので、絶対に難易度が下がると私は踏んでいました。そして、「その点数だとどこも厳しいからバクチで一発逆転狙うなら〇取大はおもしろいよ」と伝えていました。そして、彼はいくつかの選択肢の中から、バクチをすることを選んだのです。

 

結果的に、倍率はかなり上がりました。でも、それは足切りがない(医学部はほとんどの大学で倍率等で足切りがある)のでセンター試験の点数が足りない人が集まっているだけだから大丈夫だと私は思っていました。その年は、それまで足切りのなかった山口大学足切りをするようになったので、その影響が大きかったのでしょう。

 

☆合格発表は驚きしかなかった

そして彼の合格発表当日、私は昼からの出勤だったので、ゆっくりと出勤しました。そして出勤後の第一報が、彼の「合格」でした。私が「嘘でしょ!?」と、自分で何回も番号を確認したのは言うまでもありません。

 

合格した後の、彼のうれしそうな顔と、信じられずに何回も確認しようとする姿が今でも忘れられません。

 

☆運を味方につける出願を!

厳しさを増す医学部受験においては、「運」も大事な要素であることは間違いありません。それは、今まで受かると思っていた人が落ちたり、受かる可能性がほとんどないと思っていた人が受かったりする姿を見て、強く思ったことです。

 

少しでも「運」を味方につけるために、入試情報など情報収集も勉強の妨げにならない程度に行いましょう。変化のあるところにチャンスありです!!受験指導のプロの意見を聞くことも大切です。そして、日頃の勉強と徳の積み重ねが最も大切であることは言うまでもありません。

 

これから医学部を受験するみなさんのご検討をお祈りします!!