【本日の問い】
●選択に迷った場合どう対処すればいいか
どの企業に就職しようか?
サーバーはどこの会社がいいのだろうか?
自分のどの側面を切り取って発信すべきか?
――私たちは日常の様々な場面で選択を迫られています。
すんなり決められる内容ならいいのですが、それぞれの選択肢にメリットがあり、決められない。あなたはそんな経験はありませんか?私は考えすぎてしまう方なので、迷って行動できなくなってしまうことが多いです。
そんな私も、以前よりは考えを行動に移せるように少しずつ変わってきています。今回は、そのような中で学んだ、選択に迷った時に決断するためのヒントについてまとめていきたいと思います。
【 目次 】
選択に迷う理由
「選択の科学」の著者シーナ・アイエンガー教授のジャムの実験で有名な事実ですが、人間は選択肢がたくさんあると、迷ってしまいます。
現代の社会に目を向けてみましょう。
お菓子の例
たとえば、スーパーやコンビニのお菓子コーナー。ポテトやチョコ、和菓子など、魅力的なお菓子がたくさん並んでいます。もはやお菓子の市場は飽和状態であるため、各メーカーは流行りものや季節感のあるものなど、様々な工夫を凝らして顧客にアピールできるものをひねり出しています。ちょっと間食しようと思った時に、選択肢が多すぎて選ぶのに時間がかかってしまうこともあります。
仕事の例
仕事などにも目を向けてみましょう。転職サイトには様々な種類の求人が掲載されていて、条件をかなり絞り込まないと、求人情報に一通り目を通すだけでも大変です。転職サイトも複数あります。それ以外にも、インターネット上では他にも様々な経路から簡単に企業の採用サイトにアクセスできてしまいます。
さらには、SNSなどではフリーのエンジニアやブロガー、YouTuberなど、様々な生き方のをする人たちが情報を発信しています。その仕事で食べていくための方法なども発信されているため、そういった生き方を目指す人も増えてきています。働き方や生き方の情報が世の中にあふれかえっているということです。
つまり、(一見すると)「自分の取り得る選択肢」がどんどん増えていっているのです。実現可能かどうかは別の問題ですが、歴史上では、現代は選択肢にあふれている時代といっても差し支えないでしょう。
人間は、選択肢がない方が迷いがなく、ひとつのことにコミットできるものです。
たとえば、家業を継ぐのが当たり前だった時代では、農家の家に生まれた方は農家を継ぐことを当然のこととして受け入れていました。他の職業に気軽に転職しようなどと考えることもほとんどなかったため、家業に打ち込むことができていたはずです。
つまり、選択肢が多すぎる状況が、迷いを生んでいると言い換えることができるでしょう。このように複数の魅力的な選択肢が存在する状況下で、迷いを払拭し、決断するにはどうしたらいいのでしょうか。
そのために、本記事で提案したいのは、「プチ実行してみること」、「選択の目的に目を向けること」です。
迷ったら選択肢をプチ実行しよう
選択に迷った時にオススメしたいのが、選択肢をプチ実行してみることです。言葉の通り、選択していきなりフルコミットするのではなく、実際に少しだけやってみるということです。
最近の私のプチ実行の例でお話したいと思います。
ブログを本格的に初めて数ヶ月が経ちましたが、私もいよいよ自分のサイトを立ち上げたいと思ったわけです。WordPressでブログを立ち上げる方法が主流になってきていると思いますが、HTML&CSSというウェブサイト作成のための言語を使ってサイトを作る方法もあります。
調べてみると、どちらにもメリットがあるようです。そして、私はまだどちらもやったことがないので決められません。そうなんです、人はたいていの場合、イメージだけで選ぼうとするからなかなか決断できないんです。
なので、私はHTML&CSSの本を買って、実際にウェブサイトの原型を作ってみました。すごく楽しかったですし、きちんと理解することもできました。でも、私は極度のめんどくさがり屋なので、フレームワークなどを使って効率化できるとはいえ、まめにサイトを言語記述からつくり上げるのはまだ敷居が高いと感じました。これは、やってみたからこそわかったことです。
そのあとにワードプレスの本を買ってみると、HTML&CSSでサイトを作るよりは、プラグインなどを利用して簡単にサイトを作れそうです。固定ページと投稿を分けるなど取り組みたいこともハードルは高くないようです。
最終的に、私はWordPressで自分のページを作ることに決めました。これも、やってみたからこそ決断できたことです。迷ったら、少しだけだけやってみて、続けられそうだったり自分が好きになれそうだったりするかを改めて考えてみる。イヤになったり続けられなそうだったら、すぐやめて次に移ればいい。そのくらいの軽い気持ちでまずはトライしてみることが大事です。
選択の目的に目を向ける
また、迷った時には、選択の先にある「目的」に目を向けることが大切です。
選択に迷った時に、各選択肢のメリットやデメリットをたくさん並べてみたことはありませんか??そして、メリットやデメリットを並べてみても結局決まらなかったことはありませんか??
先ほどのWordPress VS HTML&CSSの例で、調べて出てくるメリットをいくつか並べてみます。
WordPressのメリット
・カスタマイズが簡単
・SEO対策が楽
・頻繁に更新しやすい
・レスポンシブデザイン標準装備
・サーバーでの更新作業が不要
HTML&CSSのメリット
・世界標準なのでなくならない
(CMSが続く保証がない)
・更新によるエラーなどがない
・タグやコードなどが理解できるようになる
・静的サイトなのでスピードが速い
・バックアップが簡単
調べてみると、以上のような違いがあることがわかります。これだけ並べてみても、私は決断を下すことがなかなかできませんでした。そこで、一歩進んで、自分がその選択をした後に実現したいこと(=目的)を考えてみることにしました。
すると、「SEOに強い回遊型のサイトをつくりたい」「ウェブサイト作成スキルを高めたい」といった目的のほかに、「投稿を継続して持続的なサイト運営をしたい」という目的が明らかになりました。また、「ウェブサイト運営の成功事例を自分の中でまず1つつくりたい」―これも、自分の中では非常にウエイトの高い目的でした。
この目的に照らし合わせて考えてみると、HTML&CSSはゼロからコードを打ち込んでつくるので、「技術的に精通すること」とう目的を強く満たしてくれます。しかしながら、WordPressの方が、「持続可能なサイト運営」とそこから派生する「サイト運営の成功事例をつくる」という目的に合致しています。
どちらの目的の方が強いのかを並べて考えて考えた結果、後者の「持続的なサイト運営による成功事例づくり」のほうが自分の中でまずは大事だという結論に至りました。なので、最終的にはWordPressでのサイト作成を選択するに至りました。
以上の例のように、ただ選択肢のメリットやデメリットを並べるだけではなく、選択の先にある「目的」が何かを明らかにすることによって、意思決定が進みやすくなります。情報が集まったら、ちょっと立ち止まって自分の「目的」と向き合ってみてはいかがでしょうか。
まとめ
選択に迷った時は、
- 選択肢のうちすぐに実行できるものを「プチ実行」してみましょう。
- 選択の先にある「目的」まで踏み込んで考えてみましょう。